【ライブ・CD】Primal ScreamとDaft Punkの新譜
Primal Screamの「More Light」。
アルバムごとに作風を変える“カメレオンバンド”な彼らですが、最新作では見事に「スクリーマデリカ」路線に回帰しつつ、これまでのエレクトロなエッセンスやロックンロールの音をうまく融合させてます。Primal Screamという老舗バンドであっても、これだけ進化して、まだまだ現役で凄いなぁと感心。ボビーさん、やればまだできるじゃないか。最近の作風がロックンロール寄りで、軽めの音だったので、この原点回帰は大満足です。
サイケな1曲目の「2013」で手応えを感じつつ、2曲目の「River Of Pain」の打ち込みリズムで完全に「スクリーマデリカ」を思い出してノックダウンしました。ZEPのロバート・プラントが参加した9曲目「Elimination Blues」の揺らぎ具合もいい。サックス、キーボード、ギターなどの音が自由に飛び交って、全体的に華やかになる雰囲気は「Rocks」から踏襲されて変わらないなぁと。「TOKYO ROCKS 2013」がアレな理由でダメになったのは残念ですが、ボビーさんにはこれに懲りずに、ぜひ来日してほしいと思います。今のところ気になるのは、ジャケットのボビーさんのヘンテコリンなポーズだけです(笑)
Daft Punkの「Random Access Memories」。
ついに発売された新譜なわけですが、大興奮した人と、盛大にズコーした人と、評価が分かれるはず。私は前者の大興奮組です。「One More Time」「Da Funk」「Technologic」というクラブ系の人たちにもお馴染みの代表曲がある彼らですが、新作はまさかの人力グルーヴに。ソウル/ファンクあたりのディスコティックサウンドからAOR、フュージョンをバリバリと彷彿とさせるアルバムで恐れ入りました。21世紀の新譜にして、70年代ミュージックを彷彿とさせる奇跡の一枚。アルバム丸ごと一枚聞けちゃう心地よさです。しかも、細かい音作りまでツボです。初聴きで「いいなぁ」と思わせて、スルメなアルバムはそうそうありません。